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【エネルギー全般・政治経済】

温家宝首相が来週訪露 石油ガスパイプラインなどエネルギー協力や地域協力が重要議題に (07/10/30)
2007/11/22
中国【エネルギー全般・政治経済】

 温家宝首相は11月5〜6日、ロシアを公式訪問するが、石油・天然ガスパイプラインの共同建設やロシアから中国への送電プロジェクトなどエネルギー協力とシベリアと中国東北の地域間協力が重要議題になるだろう。駐中国ロシア大使ラゾフが29日、明らかにした。

 ラゾフ大使は、「双方はすでにエネルギー分野における一連の重点事業につき協議、確定し、2020年まで有効な重点事業計画を策定する。現在両国の専門家が計画立案作業を進めている」と述べ、中露双方は現在、東シベリア−太平洋送油パイプライン第2期における対中送油支線の建設について研究を進めているとした。なお、これより先、中国石油天然ガス集団(CNPC)とロシアのトランスネフチは対中送油支線の了解覚書に調印していたが、ラゾフは、「双方はすでに測量作業を開始しており、現在技術レベルの協力は順調に進んでいる。タイムスケジュールはすでに実行に移されている」と述べた。東シベリア−太平洋送油パイプラインの対中送油支線第1期の年間輸送能力は1,500万トン、第2期は3,000万トンに上る。

 また、ガス供給問題については、昨年3月に両国の企業間でロシアの対中ガス供給に関する了解覚書が調印され、年間供給量合計680億m3に上る東西2本のパイプライン建設が計画されているが、ラゾフは、ガス価格やバーターの条件について依然ビジネス交渉が続いていることを明らかにした。

 ラゾフによると、東シベリア地区と中国東北の旧工業基地との地域間協力も今回の両国首相会談の重要議題となる。両国は、中国東北旧工業基地振興戦略とロシア極東、東シベリア地区発展戦略との対応について詳細に検討することになる。ラゾフによると、「先頃中国側はロシアに対して自己の観点と提案を打ち出し、ロシア側も真剣に検討している。中露双方はすでに部門の境界を超えた専門作業チームを設けるよう決定している」とのこと。シベリアと中国東北の地域間協力について、ラゾフは、ロシアのシベリア、極東地区と中国東北の各省との間で経済共同開発計画の策定が進められていると説明した上で、この分野における投資環境や条件はいずれも相当良好であるとの考えを示し、具体例として、双方が実施している一連の大規模投資事業を挙げた。

 今回の首相会談期間中、両国は、エネルギーや地域間協力以外にも、原子力、金融、ハイテクや中小企業の分野の協力に関する10件余りの文書に調印することになると、ラゾフは述べた。

 (中国油気管道網/俄新網 RUSNEWS.China 10月30日)