国家発展改革委員会は、《発電用石炭供給の確保と発電用石炭価格の安定に関する緊急通達》を発し、各地方に対して、発電用石炭供給の確保と電力価格の安定を求めるとともに、関係企業に対しては、「大局を考慮」して、「いかなる形であれ石炭を値上げしてはならない」と戒め、2011年の発電用石炭重点契約価格は2010年の水準を維持すると通達した。

　今回の通達は、《消費価格総合水準の安定と大衆の基本生活の保障に関する通達》の中の「石炭・電力の双方は2011年度発電用石炭需給契約の妥結に取り組み、石炭産業は自律を強化して、価格の安定を保持しなければならない」という趣旨を貫徹するため。

　また、同通達は、石炭生産省・自治区は石炭安全生産と安定供給の関係を適切に処理し、発電用石炭の生産・輸送・需要のバランスを強化しなければならないとし、市場を分割してはならず、石炭の省外移出を制限してはならないとしている。石炭の生産・輸送・需要に関わる企業は、信義誠実の原則に従い、契約で約定した数量、品質、価格、期日に従って取引を行なう必要がある。

　国家発展改革委員会等の部門は、2011年度発電用石炭重点契約価格の履行状況について監督検査を実施し、契約を厳格に履行しない企業については通報、訓戒することになる。

　（毎日経済新聞 4月5日）