1. HOME
  2. 中国 【新エネルギー】

中国
【新エネルギー】

中国のバイオマス発電の目標値が太陽光発電を上回る公算 (11/07/11)
2011/7/14
中国【新エネルギー】

 国家能源局長・劉鉄男は、全国エネルギー工作会議において、2015年に中国のバイオマス発電設備容量は1,300万kWに達すると表明した。この数字は、昨年末に中国電力企業聯合会が発表した《電力事業第12次5ヵ年規画研究報告》の目標の2倍になり、また、目下策定中の新エネルギー第12次5ヵ年規画の中で確定している太陽光発電の目標1,000万kWをも上回っている。

 バイオマス発電には農林廃棄物直接燃焼発電、農林廃棄物ガス化発電、ゴミ焼却発電、ゴミ埋立ガス発電、メタン発酵ガス発電等があり、2010年末のバイオマス発電設備容量は約550万kWである。華東理工大学の呉幼青教授によると、中国は理論上は1年間で石炭生産量の10%に相当する50億トンのバイオマスエネルギーを生み出しているが、応用面では遅れを取っている。しかし、政府はバイオマス発電応用分野の障害を逐次除去している。昨年7月、国家発展改革委員会は《農林バイオマス発電電力価格政策の完備に関する通達》を出した。1kWh当たり0.75元の基準売電価格をバイオマス発電に一律に適用することを明確にし、その結果、バイオマス発電への投資が刺激された。国家発展改革委員会エネルギー研究所の韓文科所長によると、中国のバイオマス発電のコストは1kWh当たり0.4〜1.0元である。また、瑞銀証券のアナリストの李博氏の見方によると、こうした最近の政策によって、バイオマス発電は万年赤字状況から脱却して、収益を上げ始めている。

 (第一財経日報 7月11日)