甘粛省統計局は先日《甘粛石油由来SNG経済的可能性分析報告》を発表した。このFSによると、甘粛省は新疆から移入する石炭と省内の石炭資源を利用して、クリーン・エネルギー−精密化学工業−資源総合利用の循環経済産業チェーンを創出し、大型石炭・電力・化学一体化基地を建設することになる。

第12次５ヵ年規画期には、年産40億m3の石炭由来SNG(代替天然ガス)プロジェクトを張掖市か武威市天祝に建設し、第2、第3西気東輸パイプラインによって東南部に天然ガスを輸送する計画である。さらに、慶陽長慶橋地区にも年産40億m3の石炭由来SNGを建設することを計画しており、やはり第2西気東輸パイプラインによって東部に天然ガスを輸送することになる。これら2件のSNGプロジェクトには合計412億元の投資が必要になるが、完成すると、年間売上高170億元、年間収益40.44億元、税収10.11億元が見込まれる。

　張掖か武威天祝に建設するSNGプロジェクトの生産コストは1.2657元/m3であり、第2西気東輸パイプラインのホルコスのゲート価格2.20元/m3と比較すると、石炭由来SNGの価格競争力はトルクメニスタン天然ガスを著しく上回っている。慶陽に建設するSNGプロジェクトのコストは1.565元/m3であるが、第2西気東輸パイプラインの輸入天然ガスと競争可能である。

　（中国能源網 7月14日）