英国の「フィナンシャルタイムズ」は、イランと中国がバーター取引を進めていることを暴露した。イランの石油と中国の商品及びサービスをバーターする意向である。現在米国の対イラン制裁によって、中国やインドも含め、イランの貿易相手国はイランへの石油代金を決済することが出来ず、中国は300億ドル、インドは50億ドルの石油代金が未払いとなっている。イランは今や中国にとって第3位の原油供給国であり、中国とイランの貿易は飛躍的に発展している。 米国の金融制裁によって、イランに金融サービスを提供する外国銀行は制裁対象になり、そのため、イランの貿易相手国は米ドルその他の主要通貨で決済することはが困難になっている。中国は米ドル決済が出来ないために、イランに対して200〜300億ドルの石油代金の未払いがある可能性がある。中国とイランの未決済金はこの2年でますます増えており、イランと中国政府はこの債務を速やかに償還する方法について協議している。 イランは中国にとって第3位の原油供給国であり、今年6月にはイランから中国へ65万BDの石油が輸出された。前月比53%の増加になる。また、今年上半期のイランから中国へのナフサ輸出は前年同期比280%増加し、LNG輸出も72%増加した。イランにとって石油産業は経済を支える重要な柱であり、中国はイランの石油の最大の買い手になっている。 一方、中国とイランの今年1〜4月の貿易額は132.8億ドルに達し、前年同期比55%の増加になった。今年の両国間の貿易総額は400億ドルを超える公算である。2010年の中国とイランの貿易総額は300億ドル、うち中国からイランへの輸出が111億ドル、イランから中国への輸出が183億ドルであった。イランの対中輸出は原油が主であり、中国の年間石油消費量の12%を占める。また、中国はイランと最近貿易及びインフラ建設について協力契約を結び、イランのインフラ施設建設に対する投資を拡大することになる。 イラン経済界の関係者によると、中国とイランの経済協力は急速に発展している。過去20年間で両国間の貿易規模は150倍になり、さらに拡大する傾向にある。イランから中国への石油以外の輸出も過去20年で27倍に増えた。銑鉄、鉄鋼製品、銅やサフラン、ナッツが中国で最も歓迎される商品である。 インドもイランとの間でバーター貿易の仕組みを確立しようとしている。中国とインドの2国でイランの石油の3分の1を購入している。インドもイランと正常な貿易決済が出来ないため、イラン側に50億ドルの未払い金がある。イラン石油省は今月初め、インドに石油供給を断つと脅していた。 しかし、インドがイランとバーターを行うことは中国に比べると難しい。インドはイランに輸出するものがほとんどないからである。これに対し、中国はイランの商業界において主導的地位を占めており、バーター取引によって両国間の貿易バランスを取ることが出来る。中国はトンネル建設から玩具の輸出に到るまでイラン経済に全方位的に参与するとともに、イラン石油産業への参入を広げている。 中国社会科学院西アジア・アフリカ研究所の王鳳副研究員は《環球時報》の取材に対し、バーター貿易は双方にとって都合が良いと表明した。中国がイランから輸入するのは主に石油、天然ガス及び化学製品であり、イランに輸出するのは主に機械電気製品、化学製品、金属製品、鉱産物、紡績原料や食糧などである。同時に中国は、地下鉄や道路などイランのインフラ建設を援助しているが、この過程においてプラント設備を輸出することが出来る。 中国社会科学院世界経済政治研究所の沈驥如研究員によると、石油貿易も含む一般貿易はいずれも米ドルによって決済されているが、イランは米国の金融制裁の下で米ドルもユーロも不足しているため、バーター、すなわち物々交換を打ち出した。中国の対イラン貿易額は極めて大きいが、イランには外貨が少ないため、自国の豊かな商品を利用してバーターを行うことが出来る。 (環球時報 7月26日)
英国の「フィナンシャルタイムズ」は、イランと中国がバーター取引を進めていることを暴露した。イランの石油と中国の商品及びサービスをバーターする意向である。現在米国の対イラン制裁によって、中国やインドも含め、イランの貿易相手国はイランへの石油代金を決済することが出来ず、中国は300億ドル、インドは50億ドルの石油代金が未払いとなっている。イランは今や中国にとって第3位の原油供給国であり、中国とイランの貿易は飛躍的に発展している。
米国の金融制裁によって、イランに金融サービスを提供する外国銀行は制裁対象になり、そのため、イランの貿易相手国は米ドルその他の主要通貨で決済することはが困難になっている。中国は米ドル決済が出来ないために、イランに対して200〜300億ドルの石油代金の未払いがある可能性がある。中国とイランの未決済金はこの2年でますます増えており、イランと中国政府はこの債務を速やかに償還する方法について協議している。
イランは中国にとって第3位の原油供給国であり、今年6月にはイランから中国へ65万BDの石油が輸出された。前月比53%の増加になる。また、今年上半期のイランから中国へのナフサ輸出は前年同期比280%増加し、LNG輸出も72%増加した。イランにとって石油産業は経済を支える重要な柱であり、中国はイランの石油の最大の買い手になっている。
一方、中国とイランの今年1〜4月の貿易額は132.8億ドルに達し、前年同期比55%の増加になった。今年の両国間の貿易総額は400億ドルを超える公算である。2010年の中国とイランの貿易総額は300億ドル、うち中国からイランへの輸出が111億ドル、イランから中国への輸出が183億ドルであった。イランの対中輸出は原油が主であり、中国の年間石油消費量の12%を占める。また、中国はイランと最近貿易及びインフラ建設について協力契約を結び、イランのインフラ施設建設に対する投資を拡大することになる。
イラン経済界の関係者によると、中国とイランの経済協力は急速に発展している。過去20年間で両国間の貿易規模は150倍になり、さらに拡大する傾向にある。イランから中国への石油以外の輸出も過去20年で27倍に増えた。銑鉄、鉄鋼製品、銅やサフラン、ナッツが中国で最も歓迎される商品である。
インドもイランとの間でバーター貿易の仕組みを確立しようとしている。中国とインドの2国でイランの石油の3分の1を購入している。インドもイランと正常な貿易決済が出来ないため、イラン側に50億ドルの未払い金がある。イラン石油省は今月初め、インドに石油供給を断つと脅していた。
しかし、インドがイランとバーターを行うことは中国に比べると難しい。インドはイランに輸出するものがほとんどないからである。これに対し、中国はイランの商業界において主導的地位を占めており、バーター取引によって両国間の貿易バランスを取ることが出来る。中国はトンネル建設から玩具の輸出に到るまでイラン経済に全方位的に参与するとともに、イラン石油産業への参入を広げている。
中国社会科学院西アジア・アフリカ研究所の王鳳副研究員は《環球時報》の取材に対し、バーター貿易は双方にとって都合が良いと表明した。中国がイランから輸入するのは主に石油、天然ガス及び化学製品であり、イランに輸出するのは主に機械電気製品、化学製品、金属製品、鉱産物、紡績原料や食糧などである。同時に中国は、地下鉄や道路などイランのインフラ建設を援助しているが、この過程においてプラント設備を輸出することが出来る。
中国社会科学院世界経済政治研究所の沈驥如研究員によると、石油貿易も含む一般貿易はいずれも米ドルによって決済されているが、イランは米国の金融制裁の下で米ドルもユーロも不足しているため、バーター、すなわち物々交換を打ち出した。中国の対イラン貿易額は極めて大きいが、イランには外貨が少ないため、自国の豊かな商品を利用してバーターを行うことが出来る。
(環球時報 7月26日)