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中国
【石油・天然ガス】

西部地区におけるエネルギー・資源輸入の国際ルート構築が加速 (2007/11/18)
2007/11/26
中国【石油・天然ガス】

中国西北新疆では中央アジアの隣国との石油・天然ガスパイプライン、立体交通ネットワークの建設が進められ、中国西部地区におけるエネルギー・資源輸入の国際ルート構築が加速の様相を呈している。

 国務院の「新疆経済社会発展のさらなる加速に関する意見」によると、新疆は「中央アジアに対する対外開放拡大戦略を実施し、中国の西方諸国向けの輸出商品加工基地並びにエネルギー輸入の国際大ルートとして建設する」ことになる。

 新疆自治区党委員会政研室の張建鎖氏は、「エネルギー輸入の国際大ルート」とは、すでに稼働を開始した中国・カザフスタン原油パイプラインと「西気東輸」のルートを基礎に、西気東輸二線を速やかに建設すること、中国・カザフスタン天然ガスパイプラインを共同で建設すること、第2中国・カザフスタン送油パイプラインを推進すること等であると考えている。また、新疆から出国する自動車道路の輸送力を高め、中央アジア諸国並びにロシアとの鉄道の連携を加速させることも含まれる。

 新疆の石油・天然ガスパイプラインの総延長はすでに8,300kmに達している。「西気東輸」パイプライン、ウルムチ・蘭州石油製品パイプライン、鄯善・蘭州原油パイプラインや中国・カザフスタン原油パイプラインは今や中国の安全な陸上エネルギールートを構成する重要な要素である。

 今年8月、CNPCは第2「西気東輸」パイプライン計画ルートを公表した。このパイプラインは新疆から主に中央アジアの天然ガスを輸送して、珠江デルタ及び長江デルタ地区のエネルギー需要を賄うことになる。ガス輸送規模は年間300億m3、2008年には全線着工される。

 石河子大学経済研究院の李万明院長によると、現在新疆から伸びる国際自動車道路と国際鉄道の建設が速やかに進められており、今後中国が不足する鉱物資源を中央アジアとロシアから輸入するルートの中で、自動車道路と鉄道はますます重要な役割を果たすだろう。「新疆ウイグル自治区自動車道路建設第11次5ヵ年規画」によると、今後5年、政府は23億元を投じて、新疆とロシア、モンゴル、カザフスタン等に繋がる通関地の自動車道路の改造と建設を進める。

 2007年4月23日、蘭州−新疆鉄道ウルムチ−精河二線、南疆鉄道トルファン−コルラ二線、奎屯−北屯鉄道が同時に着工された。総投資額180億元、中国と中央アジア、西アジア並びに欧州とを繋ぐ鉄道ルートの重要な構成要素となる。その他に、中国・キルギスタン・ウズベキスタン鉄道プロジェクトのプロセスも加速されている。

 (中国経済網 11月18日)