11月2日、ロシアのメドベージェフ大統領と韓国の李明博大統領はサンクトペテルスブルグにおいて会談し、貿易、軍事技術及び北朝鮮核問題をめぐる両国の協力について討議した。ロシア側は会談終了後、ロシアから韓国へのパイプラインによる天然ガス輸出が2017年から開始されるとの見通しを示した。

　メドベージェフ大統領と李大統領は朝鮮半島情勢と六者会合の速やか再開について重点的に討議した。なお、ロシア大統領補佐官プリホチコは、今年8月に北朝鮮指導者金正日がロシアを訪問した際に、六者会合に無条件で復帰すると表明したことを明らかにし、各当事国はこの機会を利用して速やかに六者会合を再開すべきと述べていた。

　露韓両国大統領は両国間の経済貿易協力、特にロシア、韓国、北朝鮮の3ヵ国の事業開発への共同参加推進についても討議した。双方は、朝鮮半島の鉄道とシベリア鉄道の連結、ロシアから北朝鮮を経由して韓国に到る天然ガスパイプラインの敷設、ロシアから北朝鮮を経由する韓国への電力輸出などが共同参加が可能な事業になるという認識で一致した。

　ロシア天然ガス会社Gazpromのミレル社長は会談終了後、ロシアから韓国へのパイプライン敷設が順調に進展すれば、2017年から同パイプラインによって韓国への天然ガス輸出を開始できるとの見通しを示した。

　露韓両国は投資、貿易、エネルギー、軍事技術、宇宙分野で密接な協力を続けており、近年両国の投資・貿易協力は急増傾向を示している。昨年の韓国の対露投資は前年比30％増の26億ドルに達した。また、今年1〜8月の露韓貿易額は160億ドルに達し、前年同期比50％近い増加になっている。

　（中国網 11月4日）