中国原子力学会2011年年次学術大会において、元国家能源局長の張国宝氏は、来年3月以降に原子力発電が回復発展の軌道に乗ると表明した。

　張国宝氏は、原子力発電の発展に当たっては安全確保が必須であると強調した。福島原発事故もまたより一層安全で信頼できる原子力発電技術を促しており、中国は今後必然的に世界最大の原子力発電市場になる。

　中国は省エネ措置や経済構造調整に力を入れているが、生活水準の向上に伴い、エネルギー消費総量は依然増加を続ける。中国は第11次5ヵ年規画期に風力やソーラー等の再生可能エネルギーを大いに発展させ、伸び率は世界一になったが、再生可能エネルギーはエネルギー消費総量に占める比率が依然小さく、化石エネルギーに取って代わることは難しい。そのため、現実的な見地から中国は原子力発電を発展させないわけにはいかない。来年3月以降、国内外において原子力発電に対する認識に転機が訪れる見込みであり、回復発展の軌道に乗ると期待される。新たな原子力発電所の建設が許可されることになり、原子力発電に対する信頼も回復するだろう。

　（中国能源網 11月23日）