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【石油・天然ガス】

第2西気東輸パイプラインが上流ガス源の不足に直面 (11/12/19)
2011/12/22
中国【石油・天然ガス】

 第2西気東輸パイプラインは未だ完全には稼動していないが、世界最長の天然ガスパイプラインになる。しかし、第2西気東輸パイプラインは上流のガス源不足の憂き目に遭っている。12月2日以降中央アジアからの天然ガス輸入量が減少したが、今に到るも回復していない。中国石油天然ガス股フェン公司(PetroChina)は民生用需要を賄うため、工業用ガスの大幅な削減を余儀なくされている。

 第2西気東輸パイプライン西ブロックの稼動以来、同パイプラインへの供給は、中国・トルクメニスタン・ウズベキスタン・カザフスタンの4ヵ国による天然ガスパイプライン運営協調委員会の規定した月間ガス供給量に未だに達したことがない。トルクメニスタンが約束した2011年のガス供給量は170億m3であるが、現時点でも130億m3足らずに過ぎない。

 このことは海関総署の関連データからも裏付けられる。2011年1〜10月の中央アジア天然ガス輸入量はわずか116億m3であり、11月及び12月15日までの輸入量を加えても、トルクメニスタン1か国の承諾した輸入量にしか相当しない。

 石油業界の某高官によると、相手国側が第2西気東輸パイプラインへの供給を承諾したガス供給量は未だに十分なものではなく、第2西気東輸パイプライン及び中央アジア天然ガスパイプラインの開通以来、中央アジア全体からのガス供給量は未だに170億m3を超えていない。トルクメニスタンが十分な供給を行うことが未だに出来ない原因について、多くの専門家は地政学的な影響を指摘している。国際慣例に従えば、契約で規定した供給量に達しない場合は賠償を求めなければならない。天然ガスを輸入に依存するのか、国内の生産能力に依存するのかは永遠の命題である。政府見解によると、2015年に中国の天然ガス消費量は2,600億m3に達するが、国産ガスで賄うことが出来るのは1,400億m3だけであり、残りの1,200億m3は輸入しなければならない。

 (中国能源網 12月19日)