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【省エネ・環境】

「グリーン」融資によってエネルギー多消費産業を規制 (07/07/30)
2007/11/2
中国【省エネ・環境】

国家環境保護総局、人民銀行、銀行業監督管理委員会は合同で、「環境保護政策法規の実施と信用リスク防止に関する意見」を提出した。産業政策に適合していない企業、環境法規に違反している企業やプロジェクトに対する融資を規制し、グリーン融資制度によってエネルギー多消費企業や高汚染企業の盲目的な拡大を抑制するのが狙い。

 同「意見」によると、環境保護部門は、認可を得ないまま建設を先行した事業や、主体工事と同時に環境保護施設を建設していない事業、環境保護完了検査を受けずに生産を開始している事業など、環境保護法規違反の事業を摘発してその状況を公開する。一方、金融機関は環境保護部門の通報に基づいて、融資審査や監督管理を厳格化し、環境評価審査や環境保護完了検査にパスしていない新規建設事業にはいかなる追加融資もしない。また、建設済み事業で、汚染物排出許可証を取得していないものや、許可証の規定に従って汚染排出管理を完了していないものについても、その企業が融資を申請した際に、金融機関は厳しく融資を規制することになる。また、人民銀行と銀行監督部門は、商業銀行が、企業の環境保護法規遵守状況を信用情報データバンクに組み入れ、企業が環境保護法規に違反していないことを融資の条件とするよう促す。

 グリーン融資は、従来の行政的手段に加え、新たに経済的手段によっても、企業に汚染コストを内部化するよう誘導し、企業が事後の汚染管理よりも、事前の汚染防止を進めるよう促すものである。

(環境保護総局ニュース 7月30日)