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中国
【原子力】

中核核電集団基幹子会社の上場が承認 (12/01/06)
2012/1/6
中国【原子力】

 中核集団傘下の中国核能電力股份有限公司(中国核能)の上場が先日国家証券監督管理委員会から承認された。中核集団は目下中国核能の上場推進に取り組んでいる。中国核能の前身は2010年4月に設立された中核核電有限公司。中核集団の原子力発電企業6社の全株を保有し、中核集団の利益の中心であり、資産価値の保全と増加の主体である。原子力発電の投融資、原子力発電所の運営管理、原子力発電技術の研究開発、技術サービス並びにコンサルティング、新エネルギー開発等を手がける。

 中核核電有限公司は設立当初より株式会社化と上場が計画され、2010年末には株式会社化が完了したものの、中核集団内部の改革や福島原発事故の影響で、進展が遅れ、制度改革の完了が発表され中国核能に改称したのは2011年12月30日になってからである。中国核能はあくまで中核集団の傘下企業であり、その上場は中核集団の全体上場を意味するわけではなく、中核集団は核燃料や核技術応用分野の資産を未だ中国核能に投入していない。しかし、中国核能の資産が中核集団の最も主要な優良資産であり、中核集団にとって主要な収益源であることは間違いない。

 福島原発事故によって発生した世論の圧力も徐々に弱まり、中国の原子力発電企業の上場も再開されるようになった。中広核集団傘下の中広核ウラン業公司が香港で裏口上場した維奥集団ホールデングスは中広核鉱業有限公司に改称した。国家核電技術公司も2012年末には全体上場の条件を整えるべく計画を進めているとのことである。

 (21世紀経済報道 1月6日)