11月18日、ロシアを経由せずにカスピ海地区から欧州に天然ガスを輸送するパイプラインが稼働を開始した。このパイプラインはアゼルバイジャンで採掘した天然ガスをトルコ経由でギリシャに輸送する。ギリシャからは船でイタリアに送る。将来は海底パイプラインによってアドリア海を横断する計画。その延長線の建設は来年着工され、2012年に竣工する予定。EUはこのパイプラインの建設に1.3億ユーロの資金を提供している。

このパイプラインは、欧州のロシアに対するエネルギー依存を引き下げるとともに、欧州市場を調節することが目的。EUは新たな規則を制定して、ガスプロムのようなロシアの巨大天然ガス企業が欧州の原油・天然ガス市場に参入するのを防ごうとしている。なお、ロシア企業は欧州の天然ガスの25％を供給している。

　(中国油気管道網 11月22日)