2月16日、長沙市南にある湖南省林業科学院の試験林場・バイオ液体燃料工業化モデル基地において、年産3,000トンのバイオディーゼル中間試験プラントが目下順調に稼動している。原料はこれまで閑却されてきたヒマシ油である。年産3万トンのバイオディーゼルメーカーも湘潭工業パークに誕生することになる。これは、最近湖南省科技進歩大賞を受賞した「南方ヒマシ新品種育種及び油脂利用技術」プロジェクトの目覚ましい成果である。

　同プロジェクトを主宰する李昌珠研究員によると、高産出品種の選定と育種、油脂製造、油脂のバイオエネルギー及び化学製品への高効率の転化など多数の中核技術で打開が遂げられており、ヒマシ産業の上流・中流・下流産業が、湖南省のみならず全国の戦略的新興産業に発展すると期待される。

　ヒマシ油は生命力が極めて強く、中国では南北いずれにおいても1,400年以上にわたって栽培されている。含油率は約50％に達し、適応性が強く、管理が簡単、栽培への投資は小さく、耕地を占有しない。加工面でも優れている。理論上はヒマシによって2,000種以上の製品を生産することが出来る。プロジェクトチームは100種類の植物の中からヒマシを選定し、15年間にわたって探究を続けて、ヒマシを高付加価値の製品に変えた。また、プロジェクトチームは初めてヒマシ油の低温搾油技術を創始し、グリーン・低消費加工技術体系を開発した。国の標準に適合するバイオディーゼルや高規格潤滑油など10種余りの製品を生産している。

　（湖南日報 2月20日）