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中国
【石油・天然ガス】

中国が国産大型LNG装置の研究開発に着手 (12/02/29)
2012/3/14
中国【石油・天然ガス】

 中国は第12次5ヵ年規画期及び第13次5ヵ年規画期に大型LNG装置とLNG受入ターミナルを建設して、海外天然ガス輸入の戦略ルートを形成するが、中国はすでに大型LNG装置の国産化に着手している。このことは、天然ガス輸入戦略の順調な実施を確保し、LNGのコストを引き下げる上で重要な方途になる。また、中国の設備製造業のレベルを高めるチャンスでもある。

 LNG装置は大型化が基本的な流れであり、世界最大の単一生産ラインは780万トンに上る。しかし、中国のLNG装置はいずれも中小型であり、最大でも年間50万トンに過ぎない。もっとも、中国は1,000万トンの製油プロジェクトや100万トンのエチレンなど大型石油化学プロジェクトにおいて、大型LNG装置所要の設備に相当する水準の圧縮機や冷凍施設等の中核設備の国産化を実現しており、大型LNG装置の国産化を推進する条件を備えている。

 2011年、国家能源局は山東泰安LNG事業設備国産化第1回工作会議と共同開発協定調印式を開いた。山東泰安プロジェクトは年産60万トン、中国最大のLNG装置になる。国際的に主流になっているツインサイクル混合冷却剤冷凍技術を採用し、2013年2月に完成する。多数の基幹設備企業は冷却剤圧縮機、電動機、冷凍施設、蒸気圧縮機、計測制御システム、低温ポンプや低温バルブ等の中核設備の国産化計画と技術プランを提示している。山東泰安年産60万トンLNGプロジェクトの技術と設備の国産化によって、100万トン級LNG装置の国産化を実現する上で堅実な基礎が固められるというのが各界の一致した見方である。

 (中国石油新聞中心 2月29日)