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【新エネルギー】

広西自治区が年間45億kWhのバガス発電計画 (12/04/20)
2012/4/27
中国【新エネルギー】

 広西チワン族自治区の製糖業所轄部局は4月18日、製糖企業100社のバガス(サトウキビの残渣)によるバイオマス発電技術改造プロジェクトを正式に推進することになった。向こう4年間、広西自治区の製糖工場100社余りにおいてバガス発電を推進する。年間45億kWhの電力を供給して、当面及び第12次5ヵ年規画期における広西自治区の電力の逼迫を緩和する。

 広西の食用糖生産量は全国総生産量の60%以上を占め、製糖の副産物であるバガスは年間1,400万トン前後に上る。パルプ・製紙業以外に約1,000万トンがボイラー焚き発電と熱供給に利用できるが、現在広西の製糖工場103社の発電設備容量はわずか117万kWに過ぎず、実際の発電量は20億kWhでしかない。製糖会社は自給自足を主としており、社会向けに電力を供給する例は極めて少ない。

 バガス発電のポテンシャルを掘り起し、製糖業循環経済モデル省区の建設を加速するため、広西自治区人民政府弁公庁は《広西製糖企業百社バガスバイオマス発電技術改造プロジェクト実施方案》を策定し、2012〜2015年に製糖企業100社のバガス発電技術改造プロジェクトを推進することにより、製糖企業の老朽化した低効率のボイラーと発電ユニットの改造とグレードアップを進めるとともに、バガス発電の新規事業を支援し、バガス発電のポテンシャルを掘り起こして102万kWの新規設備容量を増やし、年間45億kWhの電力を社会に供給する目標を実現する。

 専門家によると、バガス発電をより一層推進することは、当面の広西自治区の電力逼迫を直接緩和するだけでなく、顕著な経済収益、社会収益、環境収益も具備している。自治区政府の製糖業所管部門によると、45億kWhの発電量が増加するものとして試算すると、430億元のGDPを生み出すことになる。また、標準炭換算で160万トンの石炭に取って代わり、二酸化硫黄の排出を1.4万トン減らすことが出来る。

 (新華社 4月20日)