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【新エネルギー】

上海市が浅層地熱エネルギーの開発を加速 (12/04/24)
2012/4/27
中国【新エネルギー】

 4月23日に「上海市浅層地熱エネルギー開発利用シンポジウム」から得た情報によると、上海市は市全体で浅層地熱エネルギーの開発と利用を推進して、上海の経済と社会の持続可能な発展を促進する。

 浅層地熱エネルギーとは、一定深度内で温度25℃以下、現行の技術条件でも開発利用価値を備える地球内部の熱エネルギー資源を言う。ヒートポンプ交換システムによって、建築物の冷房・暖房が可能。基本的な見積もりでは、上海市の計画市街区のうちわずか2%の面積の浅層地熱エネルギー埋蔵量だけでも1.3億m3の建築物の使用に供することが出来る。1世帯200m2として計算すると、6.5万世帯の需要を賄うことが出来る。

 上海市地鉱工程勘察院の高世軒副総工程師がシンポジウムで指摘したところでは、浅層地熱エネルギーの初期投資コストは一般の空調よりも20%高い。整った地熱ヒートポンプエアコンシステムの場合、その電力消費は電気による暖房に比べ70%以上の省エネになり、効率はガスボイラーに比べると平均50%以上高い。上海の浅層地熱エネルギーの開発は1960年代に始まったが、近年は建築物の空調への応用が急速な発展を遂げ、応用プロジェクトはすでに500件を超えている。上海万博の「万博軸」などの有名な建築物でも浅層地熱エネルギーが応用されている。
 専門家によると、浅層地熱エネルギーを利用する空調は省エネ・排出削減効果が顕著である。上海市は《省エネ並びに気候変動対応第12次5ヵ年規画》と《新エネルギー発展第12次5ヵ年規画》に従って、地熱ヒートポンプ技術体系のさらなる規範化と完備を進め、実行に適した場所では浅層地熱エネルギー技術の応用を奨励する。

 (新華網 4月24日)