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中国
【新エネルギー】

風力発電は今や石炭火力発電とのコスト競争も可能に (12/05/18)
2012/5/25
中国【新エネルギー】

 ここ2年、再生可能エネルギーは急速な発展を遂げ、毎年の投資や新規設備容量の面で中国は世界をリードしている。中国の再生可能エネルギー設備製造業もまた急速に発展し、その結果、風力発電と太陽光発電のコストが大幅に下がった。風力資源の良好な地区や石炭が不足している東部地区では、風力発電が石炭火力発電とコストをめぐって競争できる状況も生まれている。中国の2020年の再生可能エネルギー目標は、近年の発展状況を受けて絶えず修正されており、風力発電の場合、従来の4,000万kWから8,000万kWに引き上げられ、さらに1.5億kWとなった。最近は2〜2.5億kWにすることも論議されている。太陽光発電も200万kWから2,000万kWに修正された。当面は5,000万kWも不可能ではなく、8,000万kWかそれ以上にすることもあり得る。困難な系統連系という問題も、電力グリッド計画の改善とスマートグリッドの建設によって解決できるに違いない。

 国家電網公司は大手国有企業として、国の持続可能なエネルギー発展をサポートし、中国の再生可能エネルギーの大規模な発展を支える根幹である。再生可能エネルギーの大規模発展を前提にしつつ、小規模もしくは小型の再生可能エネルギー利用を発展させることにも注目する必要がある。例えば、北京の再生可能エネルギー資源は大きくないが、多様な措置を採って再生可能エネルギーと新エネルギーを全面的に発展させることは可能である。北京市は、再生可能エネルギー発展計画に基づき、現地の風力、ソーラー等の新エネルギー建設事業を速やかに発展させることになる。大規模な系統連系型風力発電開発を基礎に、新型小規模風力発電システムや家庭用風力発電システムの建設を重視し、条件次第で小規模風力発電を奨励する。ソーラー利用については、北京では太陽熱温水器やソーラー暖房、ソーラー乾燥技術などの太陽熱利用を優先するとともに、太陽光発電利用技術も積極的に発展させている。太陽光発電は中国で急速に進展しており、主な応用領域はルーフ太陽光発電や大規模太陽光発電所である。北京市は低炭素発展の要請に応じて、電力価格補助金も採用して、各種建築物のルーフ太陽光発電を奨励することも可能である。

 (中国新能源報 5月18日)