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【エネルギー全般・政治経済】

中国電力需要の減速傾向が強まる (12/06/12)
2012/6/18
中国【エネルギー全般・政治経済】

 国際格付機関のフィッチ・レーティングスは、中国電力企業との討論の結果、中国の5月期の電力需要は減速傾向が顕著に強まったと表明した。これは中国の経済成長鈍化が続いている例証の一つになる。

 フィッチ・レーティングスとの討議において、中国の発電企業は4月と5月の電力需要が予想をはるかに下回ったことに懸念を示した。しかも、5月の電力需要の伸び率は4月期に比べて著しく下がっている。国家統計局のデータによると、中国の4月の電力需要は前年同月比0.7%の微増に止まった。なお、今年3月の電力需要の前年同月比での伸び率は7.2%、昨年4月の伸び率は11.7%であった。中国の公式発表の購買担当者指数 (PMI)は、4月期は53.3であったのが、5月期には50.4に下がり、今年の最低水準になった。このことも発電企業の判断を裏書するものである。電力需要の低下と経済成長の減速は顕著に連携しているが、中国の経済成長に対するフィッチ・レーティングスの予想を考慮すると、中国の電力需要が長期的に低落するとは考えられない。フィッチ・レーティングスは、中国のGDP成長率は、2011年の9.2%に比べるとやや鈍化するものの、2012年、2013年ともに8%という比較的高い水準を維持すると予想している。

 (東方早報 6月12日)