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中国
【エネルギー全般・政治経済】

今年上半期の電力需要伸び率の顕著な低下が各方面から注目 (12/07/18)
2012/7/25
中国【エネルギー全般・政治経済】

 電力使用量は実体経済の状況を比較的正しく反映することが出来ると見られている。今年上半期に中国の電力需要の伸び率が著しく低下したことは各方面から注目を集めている。

 アナリストや専門家の中国経済情勢に対する見方には隔たりがある。少なからぬ専門家は中国経済が第2四半期に底入れしたと見ているが、発展改革委員会マクロ経済院の陳副院長は、中国経済の底入れは第3四半期に先延ばしになると見ている。もっとも、底入れが第2四半期であれ、第3四半期であれ、下半期の電力使用量が「前低・後高」になるという判断では一致している。

 「今年上半期の電力使用量の伸び率は鈍化したが、下半期には国の「安定成長」政策措置が相次いで打ち出され、政策効果が徐々に顕現するのに伴って、通年の電力使用量は5.1兆kWh前後に達するだろう」と、電力監管委員会弁公庁の兪燕山副主任は述べた。

 上半期の電力使用量は2兆3,744億kWh、前年同期比5.5%増加したが、伸び率は前年同期比で6.7ポイント下がった。中国の第2四半期のGDP成長率は7.6%で3年来の最低を記録した。上半期のGDP成長率は7.8%であった。

 温家宝首相は、当面の経済は未だ安定上昇の態勢が形成されておらず、「経済の困難がなお一定の間、持続する可能性がある」と表明した。電力監管委員会は6月に年次報告を発表した際に、2012年の通年の電力使用量が前年比8.5〜9%増の5.1〜5.15兆kWhになるとの予想を示していた。

 (ロイター 7月18日)