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【石炭】

価格の安い輸入炭が中国国内の石炭市場に衝撃 (12/07/30)
2012/8/5
中国【石炭】

 石炭価格の下落が何週間にもわたって続き、多くの地区で石炭の滞貨が深刻化している。輸入炭が国内石炭市場にもたらす衝撃は顕著になりつつある。

 大同煤鉱集団の石炭価格はトン当たり80〜120元下落し、未だ減産は行っていないものの、殆ど利益が出ない状況である。石炭価格の持続的下落にも関わらず、多くの石炭企業の販売難は深刻である。忻州の某民営炭鉱では売れない石炭が空き地に山積みになっており、減産してから3ヵ月になるが、未だに好転が見られない。以前は生産した石炭は全て売れたが、今では1ヵ月に1,000〜2,000トンしか売れない。

 これとは対照的に価格の安い海外炭が大量に中国へ輸入されている。海関総署の統計によると、上半期の中国の石炭輸入量は1.4億トンに達し、月平均では2,300万トン余りが輸入された。業界筋の分析によると、毎月の輸入量が2,000万トン以上に達すると、沿海部の石炭市場の需給情勢を変えることになり、延いては国内の全体的石炭市場に影響を及ぼす。

 現在、中国経済の下振れが石炭需要の大幅な低下を招いており、輸入炭の衝撃がますます顕著になることは間違いない。さらに、山西省のような石炭生産大省でさえも石炭輸入が大幅に増え、多くの地元企業は現地の石炭を購入するよりも輸入炭を望んでいる。1〜5月の山西省の石炭輸入は192.5万トンで、前年同期比78.9%増加した。一方、上半期の石炭輸出量はわずか90万トンで、100万トン以上の輸入超過になっている。価格競争において輸入炭の優位がさらに突出することは間違いない。

 (新華網 7月30日)