国家発展改革委員会は山東龍力生物科技株式有限公司による年産5万トンのセルロース系エタノールプロジェクトを正式承認した。第二世代セルロース系エタノールの大規模生産を行う能力を有し、しかも国家定点生産の資格を持つ企業として、同公司は唯一である。

　第二世代セルロース系エタノールの開発は、低炭素技術の発展、温暖化ガスの削減、エネルギー構造の最適化、農林副産物及び廃棄物のエネルギー化と資源化などを推進することになり、エネルギーと食糧のセキュリティや環境保護に有効である。

　龍力生物科技は2005年からセルロース系エタノール技術の研究開発に着手し、製品開発、循環経済並びにバイオマス総合利用、産業クラスターや生産技術等の面で顕著な優位を占め、セルロース系エタノールの大規模工業化を実現した。国家発展改革委員会から「ハイテク産業化モデルプロジェクト」の指定も受け、2011年度の国家技術発明二等賞を授与された。同公司のセルロース系エタノールは、トウモロコシの芯やくずわら等の農業廃棄物から機能性糖質を抽出した残渣を原料とする。第二世代エタノールの範疇に入り、第一世代の穀物系エタノールに比べ、コストが低く、低公害・環境保護にも優れている。

　（中国科学報 7月31日）