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【新エネルギー】

第13次5ヵ年規画期に中国の風力発電の持続可能な発展は試練に直面 (12/08/20)
2012/8/23
中国【新エネルギー】

 甘粛、内蒙古、黒龍江、吉林等の「三北(西北・東北・華北)」第一線地区では、既存の電力運営体制の下ではより大規模な風力発電電力を受け入れることが出来ず、風力資源の開発利用効率は大幅に下がっている。深刻化する電力制限状況を回避するため、政府は2011年以降、「三北」第一線地区の風力発電開発の規模とスピードを規制するとともに、山西、陝西、寧夏、河北、遼寧など系統連系条件の比較的良好な「三北」第二線地区及び東南沿海部や内陸低風速地区の開発に重点を置くようになった。2014年までの新規風力発電系統連系規模は年間1,500万kW程度維持される見通しである。

 しかしながら、現行の電力市場運営体制の下では、山西、陝西、寧夏、河北、遼寧等の省・自治区の電力網が風力発電の系統連系を受け入れるのにも限りがある。また、沿海地区や内陸低風速地区では、風力発電開発コスト、土地利用計画、環境影響等の要因による制約があり、現行の技術、電力価格政策や管理体制などの諸条件の下では、経済的に開発可能な風力発電規模にも限りがある。

 そのため、「三北」地区の系統連系と電力受入問題を2014年までに適正に処理できず、また、中東部と内陸地区の低風速並びに分散型連系事業の関連政策が操作レベルにおいて完備されなければ、中国の風力発電は第13次5ヵ年規画期に持続可能な発展をめぐって深刻な課題に直面することになろう。

 (中商情報網 8月20日)