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【石炭】

発展改革委員会「発電用石炭価格一本化の時機はすでに成熟 (12/12/28)
2013/1/11
中国【石炭】

 12月28日、国家発展改革委員会の関係責任者は発電用石炭の市場化改革について、記者の質問に答える形で次のように表明した。

 今年に入ってから石炭需給に緩和局面が生じ、重点契約発電用石炭と市場石炭の価格差が著しく縮小し、逆転した地区もある。電力企業の経営状況は改善され、重点契約の撤廃と発電用石炭価格の一本化、石炭市場化改革深化の機はすでに熟している。そのため、当面のチャンスを掴み、断固として改革を推進しなければならない。

 1990年代以降、中国の石炭受発注の市場化改革が絶えず推進され、1993年から徐々に石炭価格が自由化されるようになった。1996年からは受発注の対象に入る発電用石炭には政府指導価格を適用し、発電用石炭の二重価格制が形作られた。1999年以降、電力、鉄鋼、化学肥料、民生用など8業種の一部企業には重点受発注を適用して、国が資源と輸送力の面で重点的に保障するようにし、価格面では、産業用石炭は、発電用石炭を除いてすべて自由化された。2002年には発電用石炭指導価格を撤廃したものの、当時の市場環境による制約のため、参考価格を公示するという方法を採用した。政府が受発注会を直接に組織する方式は、2004年以降に徐々に撤廃され、国の公示する輸送力配置意向の枠組みの下で、需給双方の企業が自主的に契約を結ぶことになった。重点受発注の対象は8業種から、次第に電力・化学肥料・民生用の3分野に収れんされ、発電用石炭価格については参考価格を公示する方法が基本的に踏襲された。2012年の重点契約石炭は8.1億トン、うち7.5億トンが発電用石炭であった。重点発電用石炭価格の上昇幅は5%を超えてはならないと規定された。

 全体的に見ると、重点契約は特定の時期と条件において、中国の経済発展を確保する上でポジティブな作用を発揮したが、社会主義市場経済体制の確立と整備に伴い、現行のリンクアップの仕組みでは市場による資源配置の要請に適応できなくなった。重点契約発電用石炭と市場石炭の間には、資源供給、輸送力配置や価格水準の面で明らかな差異が存在し、実際の運営においても弊害が日毎に顕在化した。第1に、重点発電用石炭と市場石炭の間に比較的大きい価格差が長期にわたって存在し、市場メカニズムの発揮が制約された。第2に、石炭企業や電力企業の間でも重点契約の数量に差異が存在し、不公平な競争がもたされた。第3に、石炭と電力の需給双方が年度契約を結ぶ際に常に紛糾が生じ、履行率が極めて低く、発電用石炭の安定供給にとって不利になった。

 (中国新聞網 12月28日)