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【省エネ・環境】

国家海洋局「中国近海の海洋環境は問題が突出」(13/03/20)
2013/3/27
中国【省エネ・環境】

 国家海洋局からの情報によると、2012年の中国の海洋環境状況は比較的良好であったが、近海域の環境問題が依然として突出している。

 国家海洋局が3月20日に発表した《2012年中国海洋環境状況公報》によると、第1種海水水質基準に適合する海域面積は中国所轄海域面積の94%を占めた。

 国家海洋局の石青峰報道官は、陸上からの汚染排出圧力が大きいこと、近海域の汚染が深刻であること、赤潮災害が多発していること、一部エリアでは海水の侵入と土壌の塩化、海岸の浸食等の災害が深刻であることなどを挙げて、「中国の近海域の環境問題は依然として突出している」と述べた。

 公報によると、2012年に第1種海水水質基準に達していなかった海域面積は17万平方キロに上った。また、海水水質「劣4種」の近海域の面積は約6.8万平方キロに達し、前年より2.4万平方キロ増えた。近海の約1.9万平方キロの海域は重度の富栄養化状態を呈している。

 また、モニタリングを実施した河口近海域や湾などの典型的海洋生態系の中で81%が準健全もしくは非健全状態にあった。主要河川72本から海に入る汚染物の総量は約1,705万トンに上り、遼河、黄河、長江、珠江等の主要河口エリアの環境が著しい影響を受けている。

 なお、同公報によると、中国所轄海域の海水や海洋生物の放射性水準及び海洋大気ガンマ線の空気吸収線量率には異常は見られず、福島原発事故の影響は未だ中国所轄海域に及んでいない。「国家海洋局は沿海省とともに海上核汚染問題をめぐって安全システムの構築を進め、リスク防止能力の建設を強化している」と、国家海洋局環境保護司の李暁明司長は述べた。

 (新華網 3月20日)