国家発展改革委員会は最近10件余りの新型石炭化学工業事業を承認した。これにより、第12次５ヵ年規画期における新型石炭化学工業事業の投資規模は7,000〜8,000億元に達する。今回の措置は強力な産業政策シグナルになる。

　しかしながら、中央人民広播電台の特約論説員である裴雲鵬氏の分析によると、今回の措置により、産業の生産能力過剰問題が深刻化する結果を招く恐れがある。特にこのような大規模事業を承認したことで地方政府が殺到することになれば、もっと大きな生産能力過剰を生むことになりかねない。

　裴雲鵬氏によると、石炭化学工業の主要製品である尿素とメタノールの生産能力は40％近い過剰であり、投資回収問題も含めてしっかり検討しなければならない。

　その他にも、これらの事業によって環境保護リスクももたらされるが懸念される。水質汚染や二酸化炭素排出は外部コストとして、人々が共同で負担しなければならない。

　（中国広播網 5月22日）