風力発電設備の製造が生産能力過剰抑制の対象になり、陸上風力発電所の建設が電力グリッドのボトルネックに直面する一方で、洋上風力発電は電力需要地から近いため、奨励政策を受けている。国家発展改革委員会エネルギー研究所の李俊峰副所長は、国家発展改革委員会が洋上の風力測定と計画立案を進めており、1,000万kWの洋上風力発電所が3ヵ所建設されることになると表明した。

　「中国証券報」記者の取材を受けた米国の風力発電の専門家は、米国の洋上風力発電の発展は未だ技術研究開発段階に止まっており、陸上風力発電が完全に開発されないうちは大規模な洋上風力発電の開発はないと表明する。
　
　しかし、李俊峰副所長によると、中国の工業配置は米国と異なり、江蘇、浙江、山東など沿海地区が、工業が発達し、電力消費量も大きく、資源需要が集中するエリアとなっている。一方、中国の陸上風力資源は主に西部地区にあり、電力需要地から遠く、長距離送電は電力グリッド建設の進捗度によって制約されている。一方、米国の陸上風力発電所は主に中部に建設されており、電力需要地からは相対的に近い。

　中国はすでに洋上風力発電の実験と計画を進めている。李俊峰副所長によると、今後数年間、陸上風力資源の開発は依然として中国の風力発電建設の主要な方向性ではあり続けるが、洋上風力発電も絶えず試みが進められることになる。

　（生意社 6月6日）