国際低炭素経済研究所が中心になってまとめた《低炭素経済青書：中国低炭素経済発展報告2013》が発表された。同青書によると、中国の炭素取引はスタートが遅かったものの、急速に発展しており、2013年2月時点で国連に登録されている中国のCDM事業は3,574件に上り、全体の51％を占める。中国の低炭素排出権取引システムも間もなく制定される。

　同青書によると、市場メカニズムを利用して炭素排出を減らすことが中国の低炭素発展において重要な方途になる。市場の原動力を利用して汚染物排出に対する抑制を実現することは有効な排出削減方式である。炭素排出権取引市場のルールと制度を確立して、取引対象、部門、排出源（生産・消費）、排出総量制限や取引の期間、排出枠の分配といった基本要素を明確にすることが汚染物排出権取引市場を確立する前提になる。

　同青書は、都市炭素取引市場実験の評価を展開し、炭素排出モニタリング及び報告と審査のシステムを確立し、初期の排出枠分配を合理的に設定し、炭素価格を合理的に確定し、もって炭素金融市場を可及的速やかに確立することを建議している。

　（科技日報 6月8日）