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【新エネルギー】

中国とEUがPV貿易摩擦解決で合意 その意義は深長 (13/07/28)
2013/8/1
中国【新エネルギー】

 欧州委員会のDe Gucht貿易担当委員は7月27日、中国とEUは交渉の結果、PV貿易紛争をめぐり、「友好的な」解決案で合意が成ったと発表した。中国商務部の報道官はこの談話に対し称賛と歓迎の意を表した。

 中国とEU貿易において過去最大金額の摩擦案件はようやくウィン・ウィンの結果を得た。中国とEUの貿易協力が保護貿易主義によって阻害されることは回避された。

 PV産業は中国、欧州いずれにとっても重要な新エネルギー産業であり、多くの雇用や生産高に影響する。近年、中国と欧州のPV産業は相互補完の形でともに発展し、すでに利益共同体が形作られている。

 しかし、欧州委員会は6月初め、中国との再三の交渉や多くの加盟国の反対を顧みることなく、中国のPV製品に暫定的な反ダンピング税を課すことを発表した。保護貿易主義が色濃いこの決定は中国とEUのPV産業をめぐる協力や貿易関係の健全な発展に影を落とした。結局、双方の緊迫した交渉の結果、最悪の事態は回避され、価格約束で合意が成ったことは、中国とEU双方にとって意義が大きい。これにより、中国のPV製品は新たな協議の枠組みの下で引き続きEUに輸出され、合理的な市場シェアを維持することが出来る。一方、中国PV産業が引き続き発展することで、欧州のPV原料及び設備サプライヤーにより多くの需要がもたらされ、欧州経済が困難から脱却する上でも有利に働く。中国とEUのPV事案の結果は、中国が対話と交渉を通して貿易摩擦を解決する十分な決意と誠意を体現した。交渉によって貿易紛争を解決しなければならないとする中国の主張もEU各国からの支持を得た。

 中国とEUは互いに欠かすことの出来ない貿易協力パートナーである。商務部の沈丹陽報道官が指摘したように、対話と交渉によるPV貿易摩擦の解決は、開放的、協力的、安定的、持続的な中国とEUの経済貿易関係が維持されることを助け、双方の共通利益に合致する。PV事案の合意は中国とEUの貿易関係発展において健全な模範例になる。

 今回のPV事案は中国のPV産業に「災難」をもたらしたが、その反面、中国国内市場や新興市場の開拓にとって推進力となったことも指摘しなければならない。中国のPV企業は製品構造の調整と転換に努力を傾けているところであり、アジア市場と中国市場のいずれにも照準を合わせている。中国PV企業が「欧米依存症」から脱却しようとする試みは、他の産業や企業にとっても参考に値する。

 (新華網 7月28日)