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【石炭】

中国がSNG発展計画を策定へ (13/09/12)
2013/9/17
中国【石炭】

 国務院は先般《大気汚染行動計画》を公布し、5年もしくはそれ以上の時間をかけて深刻な大気汚染を除去し、全国の大気環境を著しく改善するよう努力するとした。また、2017年にはエネルギー総消費量に占める石炭の比重を65%にまで引き下げ、北京・天津・河北地区、長江デルタ、珠江デルタ等のエリアでは石炭消費総量の増加をマイナスにすること、対外送電の受入電力比率を高めること、天然ガスの供給を増やすこと、非化石エネルギーの利用を増やして石炭に取って代わることを打ち出した。

 《大気汚染行動計画》は天然ガス、SNG(石炭系代替天然ガス)、炭層ガス等のクリーン・エネルギーの供給を増やすよう求めている。2015年には天然ガスのトランクパイプラインの輸送能力を1,500億m3以上とし、北京・天津・河北地区、長江デルタ、珠江デルタ等のエリアをカバーする。天然ガスの利用方式を最適化し、新規天然ガスの利用は民生用及び石炭からの転換を優先する。天然ガス分散型エネルギー等の高効率利用プロジェクトの発展を推奨し、天然ガス化学工業事業は制限する、天然ガスピーク調整発電所の秩序ある発展を進めるが、原則として天然ガス発電事業の新規建設は行わない。

 また、SNG発展計画を策定し、最も厳正な環境保護要件を満たし、水資源の供給を確保することを前提に、SNGの工業化と大規模化のペースを加速させる。

 水力発電の秩序ある発展に前向きに取り組み、地熱エネルギー、風力、ソーラー、バイオマスの開発と利用を進め、安全で効率的な原子力発電開発を進める。2017年には運転中の原子力発電設備容量を5,000万kWとし、非化石エネルギー消費の比重を13%に高める。

 《大気汚染行動計画》はクリーン・コールの推進も求めている。選炭の比率を高め、炭鉱の新規建設に当たっては選炭施設の建設も同時に進め、既存の炭鉱についても建設と改修を加速させる。原炭の選炭比率を70%以上とし、灰分や硫黄分の高い低品位炭の輸入を禁止する。石炭品質管理弁法の制定を検討し、高硫黄石油コークスの輸入を制限する。

 (中化新網 9月12日)