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中国
【石炭】

内蒙古の石炭企業が軒並み赤字 (13/09/09)
2013/9/13
中国【石炭】

 内蒙古自治区発展改革委員会からの情報によると、石炭価格の下落が石炭生産企業に直接的な影響を及ぼして、利潤の低下や赤字の拡大、在庫の増加をもたらしており、生産停止を余儀なくされている小企業もある。

 2013年4月末までに生産を停止したオルドス市の炭鉱は65ヵ所で、市全体の炭鉱数の21%に及んだ。重点石炭企業の資産負債率は約50%に上る。

 石炭産業は内蒙古の基幹産業であり、内蒙古自治区発展改革委員会は石炭価格の下落が石炭企業に与えた影響について詳しく知るために、オルドス市、シリンゴル盟、アラシャン盟など7つの盟と市を対象に2011〜2013年第1四半期の石炭価格と生産販売状況を調査した。

 調査結果によると、内蒙古の大手石炭企業は、2011年はすべて黒字であったが、2012年になると、烏海市の神華能源集団を除いて全て黒字であったものの、利潤は大幅に下がった。そして、2013年以降、石炭企業は次々と赤字になった。

 では、石炭の生産・販売の低迷と価格下落を招いた原因は何だったのだろうか。

 2012年以降、石炭供給の伸び率は需要の伸び率を上回って市場は供給過剰になり、価格は大幅に下落した。石炭販売量の低下の主な原因は経済成長の鈍化にあり、川下の電力、鋼材、化学等の産業が不景気になったことが石炭の需要不足をもたらした。また、石炭輸入量の急増も国内炭の市場シェアを圧迫し、内需不足と輸入炭の衝撃が相俟って石炭販売量の大幅な低下を招くことになった。

 石炭の価格と販売量がともに低下したことは、石炭企業の売上の大幅な低下につながり、石炭を生産する主な盟と市の経済減速と税収の大幅な減少をもたらした。特にシリンゴル盟の2013年1〜4月における原炭生産高は前年同期比18.2%低下し、一定規模以上の工業生産高の伸び率を6.3ポイント押し下げた。オルドス市の税収は大幅に下がり、2013年1〜5月の税収は前年同期比15.8%減の318.5億元に止まった。

 そのため、内蒙古自治区の各地方政府と石炭企業は積極的に対応策を講じている。例えば、オルドス市は2012年下半期から税の減免、電力価格補助、電力の多角的取引や石炭企業従業員の職業訓練に対する補助金などの優遇措置を打ち出して、企業の負担軽減と正常な石炭生産の確保を図っている。ジュンガル旗はトン当たり4.74元、伊金霍洛旗は4.44元の減税を行った。シリンゴル盟も複数の部局が集中的に検討を進め、諸費用を整理して、企業の負担を軽減している。さらに、オルドス市とシリンゴル盟はそれぞれ専門的な力量を結集して石炭企業の販売促進対策を手助けしている。

 (生意社 9月9日)