上海市は11月20日、炭素排出管理試行弁法を公布した。上海市は同弁法に基づき、炭素排出枠管理、モニタリング、報告並びに審査制度を確立し、炭素排出枠を対象に炭素排出権取引制度を実施する。排出枠管理の対象になる機関が所定の排出枠清算義務を履行しない場合、最高10万元の罰金に処せられる。

　上海市は企業が炭素排出抑制責任を履行するよう推進し、上海市の炭素排出抑制目標を達成し、上海の炭素排出権に関わる管理行為を規範化し、炭素排出権取引市場の発展を推進するため、この弁法を公布した。年間炭素排出量が所定の規模に達する機関に対して排出枠管理を適用する。関係部門は排出枠管理適用機関の過去の炭素排出水準、産業の特性や予想される省エネ・排出削減行動といった要素を総合的に勘案して、過去排出法や基準線法を採って、各機関の炭素排出枠を確定し、無償もしくは有償方式により、排出枠登録システムを通して排出枠を配分する。

　排出枠管理を適用される機関は規定に従って炭素排出のモニタリングと報告を行うとともに、第三者機関が排出枠管理適用機関の提出した炭素排出報告の監査を行う。関係政府部門は監査報告に基づき、炭素排出報告とも合わせて、年間炭素排出量を査定する。排出枠管理を適用される機関は査定結果に基づいて排出枠を配分され、清算義務を履行する。排出枠では清算義務を十分に履行できない場合、取引を通して、排出枠を購入し、清算に充てる。排出枠に余剰が生じた場合、後続する年度において持ち越すかもしくは排出権取引に充てることが出来る。上海の炭素排出権取引プラットフォームは上海環境エネルギー取引所に設ける。

　（北極星省エネ環保網 11月27日）