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【新エネルギー】

2013年の中国の風力発電系統連系電量は38%増加するも伸び率は3ポイント低下 (14/01/08)
2014/1/16
中国【新エネルギー】

 風力発電設備規模の拡大が続く一方、風力発電の不安定性が系統連系に大きな困難をもたらしている。2013年の風力発電系統連系電量は増加したものの、伸び率はやや下がった。

 国家再生可能エネルギー情報管理センターが1月2日に発表した《2013年度全国風力発電建設速報》によると、2013年末の時点で全国の風力発電累計認可容量は1億3,425万kW、うち系統連系容量は7,758万kW、建設中の設備容量は5,677万kWであった。系統連系容量は認可容量の58%を占める。

 2013年度に認可された新規風力発電設備容量は2,755万kW、前年比10%増加した。また、新規系統連系設備容量は1,492万kWになり、伸び率は約0.6ポイント上昇した。2013年の全国の風力発電系統連系電量は1,371億kWh、前年比36%の増加になったが、伸び率は前の年に比べやや下がった。過去3年の風力発電データを見ると、2013年の風力発電系統連系電量の伸び率が最も低かった。2012年は年間風力発電電量が初めて1,000億kWhを突破して1,008億kWhを記録し、前年比41%もの増加を示していた。また、第12次5ヵ年規画が始まった2011年の中国の風力発電系統連系電量は800億kWh、前年比60%の上昇を示した。

 風力資源の深刻な浪費に対応するため、国家能源局は《当面の適正な市場監督管理対策に関する通達》を発し、再生可能エネルギー発電の系統連系に対する監督管理、電力管制に対する監督管理の強化、電力需要家と発電企業の直接取引など様々な対策を打ち出した。業界筋の見方によると、事業許認可権の移譲や市場監督管理の強化といった対策を見る限り、能源局はこれまでの事業許認可から計画と監督を重視する方向へと転換しており、市場の作用を発揮させることをより一層重視するようになっている。今回の通達は、再生可能エネルギー発電の系統連系を強化すること、風力発電と太陽光発電の機会損失問題が深刻な地区については電力グリッド企業に面談して有効な措置を講じるよう要求すること、より大きい範囲において電量バランスの調和と最適化を進めること、風力発電と太陽光発電の電力受入能力を高めることを明確にしている。

 (中国産業研究網 1月8日)