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【原子力】

国家能源局《2014年度エネルギー工作指導意見》重点原子力発電事業の許認可を適時再開 (14/01/27)
2014/1/27
中国【原子力】

 国家能源局が通達した《2014年度エネルギー工作指導意見》は、許認可を待ちわびていた中国の原子力発電事業にとって「カンフル剤」になるに違いない。この指導意見において、国家能源局は、2014年の新規原子力発電設備を864万kWにすること、重点原子力発電事業の許認可を適時再開すること、沿海地区の原子力発電所建設を穏当に推進すること、内陸原子力発電所立地先の保護を適正に進めることを明確にした。

 業界関係者によると、この意見書は2014年に沿海部の原子力発電所建設が一層加速されることを意味している。もっとも、内陸部の原子力発電の凍結解除は依然難しい。2017年に原子力発電設備目標5,000万kWを達成するためには、2014年に少なくとも100万kWクラス4基の着工が必要であり、1基当たりの建造費を150億元として計算すると、総額600億元に達する。

 2013年以降、中国は原子力発電所建設の「凍結解除」を徐々に進め、田湾原子力発電所第2期1号機が日本の福島原発以降に国務院が承認した最初の新規原子力発電所建設事業になった。その後、福清4号機、陽江4号機、山東石島湾高温ガス炉実証プロジェクトが次々と着工された。

 中国の商業運転中の原子力発電ユニットは現在17台、設備容量は1,474万kWになる。建設中の原子力発電設備は29台、容量は3,166万kWに達し、2015年までに稼動する見込みである。2013年9月に国務院が公布した《大気汚染防止行動計画》によると、2017年には運転中の原子力発電設備容量を5,000万kWとして、非化石エネルギー消費の比率を13%に高めることになる。原子力発電所建設の工期が通常50ヵ月であることを考えると、許認可が遅れれば、目標に400万kW足りないことになる。

 こうした中、2013年上半期には慎重姿勢であった政府も下半期には政策レベルにおいて原子力発電事業の加速的発展のシグナルを発するようになり、国家能源局の再編過程においても、原子力発電弁公室を原子力発電司に格上げし、新局長の呉新雄氏は集中的な調査研究を進めて、安全かつ効率的な原子力発電の発展を強調した。

 このようなシグナルは先日通達された《2014年度エネルギー工作指導意見》において最終的に確認された。2014年の新規原子力発電設備を864万kWにする目標に向け、国家能源局は重点原子力発電事業の許認可を適時再開して、沿海地区の原子力発電所建設を穏当に推進するとともに、内陸原子力発電所立地先の保護を適正に進めることになる。同時に国内の独自技術の研究開発や実証を推進し、大型先進的加圧水型炉と高温ガス炉の実証プロジェクト建設に重点的に取り組む。また、核燃料技術の総合発展戦略計画を策定して、原子力発電の安全、効率的で持続可能な発展を確保する。

 (経済参考報 1月27日)