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【電力】

電源構造のクリーン化は電力事業発展の重要な流れ (14/01/28)
2014/2/12
中国【電力】

 2013年は電力設備規模が着実に増加するとともに、中国の電力構造の調整も進み、電源構造のクリーン化は電力事業発展において重要な流れになっている。

 省エネ・排出削減や環境保護の圧力により火力発電の投資額は5年連続で低下しており、全国電源投資の中で火力発電投資が占める比率は、2008年の58%から2013年には26%に激減した。一方、水力発電、風力発電、原子力発電等のクリーン・エネルギー発電投資の比率は大幅に上昇し、中でも水力発電投資の比率は40%近くになった。

 2014年も水力発電と原子力発電が集中的に稼動し、クリーン・エネルギーの比率は引き続き大幅に上昇する。2014年の新規設備規模は約1億kWになり、総設備規模は13.3億kW、伸び率は8.1%に達する見通しである。クリーン・エネルギーの比率は30%を突破すると期待される。一方、石炭火力発電所は環境保護圧力の影響により、特に沿海地区の新規事業は許認可を得ることが難しくなる。2014年の新規火力発電設備は4,000万kWに下がり、小型火力発電設備の閉鎖も考慮に入れると、実際に増える火力発電設備は4,000万kWを下回るだろう。

 溪洛渡、向家ハ、錦屏など、大型で調節性を備える水力発電所の稼動が続き、2014年に稼動する新規水力発電容量は約2,500万kWになる見通しである。また、電力系統の受入能力を考慮に入れると、2014年の風力発電系統連系規模は約1,500万kWになる。太陽光発電も2014年の系統連系規模は約800万kWになり、加速的発展傾向を呈している。さらに2015年末には中国の原子力発電設備は4,000万kWに達する。現時点で中国の稼動中の原子力発電設備は1,461万kWであり、第12次5ヵ年規画の目標を達成するためには、今年と来年に2,500万kWを稼動させなければならない。寧徳、福清、陽江、方家山等の原子力発電設備が2014年に稼動する見通しであり、およそ1,062万kWの規模になる。

 中国のエネルギー発展計画には主に2つの目標がある。第1に、2020年の一次エネルギー消費総量に占める非化石エネルギーの比率を約15%にすること、第2に、2020年の単位GDP当たりのCO2排出量を2005年比で40〜45%引き下げることである。そのためには、石炭火力発電設備の合理的な抑制を進めるとともに、クリーン・エネルギー発電設備を積極的に開発することは必然の流れになる。電源構造のクリーン化傾向は2014年の電源発展にとって好材料になるだろう。

 (経済日報 1月28日)