1. HOME
  2. アジア 【電力】

アジア
【電力】

ロシアがアムール州に世界最大の火力発電所を建設して北京までの送電を計画 (14/02/13)
2014/2/13
アジア【電力】

 ロシアのインテルRAO EESの子会社であるボストークエナジーは中国と協力して極東地区に世界最大の火力発電所を建設する計画である。この発電所は設備容量5,000〜8,000MW、中国へ年間300〜500億kWhの電力を輸送することが出来る。但し、専門家の試算によると、発電所の建造に加え、高圧送電線を敷設することも必要であり、そのため同事業の投資額は140〜260億ドルに上る。

 ボストークエナジーのMikhail Shashmurin社長によると、同社は年内に技術経済評価を完了することになる。火力発電所の立地先はアムール州のエルコベツ褐炭鉱区である。2013年にボストークエナジーと中国国家電網公司は協議書に調印したが、今回の事業はその枠組みの下での初めての事業になる。エルコベツ発電所はロシア最大の石炭火力発電所になる。同発電所の設備容量が8,000MWに達すると、世界最大になる。

 この事業は、投資額が巨額に上るため、中国の経済発展5ヵ年計画に盛り込む必要がある。承認を得れば、2020年に運転を開始する。但し、Shashmurin社長は、正常な運営を確保するためには2,000kmに及ぶ800kV直流送電線を敷設しなければならないと強調した。なぜなら、黒龍江省の電力は充足しているので、電力需要の旺盛な北京に送電線を通さなければならないからである。

 国家電網公司は将来の炭田開発、発電所の建設や送電線敷設等の事業において株主になることを希望している。交渉過程を熟知している消息筋によると、ロシアは中国側に49%の株式を譲渡する方向へ傾いているとのことである。

 (新華社 2月13日)