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【新エネルギー】

洋上風力発電設備容量はわずか39万kW 第12次5ヵ年規画目標の達成は困難 (14/03/19)
2014/3/27
中国【新エネルギー】

 国家能源局新エネルギー・再生可能エネルギー司の史立山副司長は、中国の洋上風力発電事業建設の進捗度は理想とは程遠く、完成済みの設備はわずか39万kWに止まり、第12次5ヵ年規画目標500万kWの達成は難しいと表明した。技術、政策、認識や管理など様々な要因、特に洋上風力発電の電力価格が不明確であることが準備作業の実施に影響している。

 史立山副司長は「中英洋上風力発電事例研究成果発表と技術交流会議」において、洋上風力発電は風力発電開発の重要な分野であるとともに技術条件が極めて高い分野であり、欧州諸国の開発重点も洋上風力発電にシフトしていると述べた。中国の洋上風力発電はすでに重要な歩みを踏み出したものの、技術面はもとより、政策や管理面でも極めて大きな格差が存在している。洋上風力発電の大規模な利用を促進するためには、各方面が力を合わせて努力し、洋上風力発電の発展を制約する突出した問題を解決しなければならない。そのため、史立山副司長は次のように必要な点を指摘した。

 第1に、電力価格政策を明確にしなければならない。洋上風力発電は技術条件が高度であり、建設条件も複雑である。所要の投資額も大きく、そのため、開発コストが高くなる。明確な電力価格政策がなければ、投資家が事業建設に対して評価と意思決定を行うことは難しい。

 第2に、政府部局間の協調管理を強化しなければならない。洋上風力発電の開発と建設は、海洋交通・運輸や生態系保護と密接に関わるが、政府部局間の協調と疎通は十分でない。各関係部局は疎通と協調を強化し、洋上風力発電管理の重要なプロセスと関連要件を明確にして、管理効率を高める必要がある。

 第3に、技術と標準体系の整備を強化しなければならない。中国の洋上風力発電の基礎は脆弱であり、技術と標準体系は未だに健全ではない。資源評価、事業設計、施工と設置、運営保守等の面で技術進歩を強化しなければならない。

 今回の「中英洋上風力発電事例研究成果発表と技術交流会議」を主催した水力発電水利企画設計総院の易躍春副総工程師は、英国の洋上風力発電開発は世界で最も急速に進んでおり、洋上風力発電の業界管理、総合計画、施工、運営保守などの面で英国は豊かなノウハウを蓄積していると指摘し、中国と英国が洋上風力発電の事例研究を展開することは、両国の洋上風力発電の開発と建設のレベルを高め、両国の洋上風力発電を世界に広げる上で重要な意義を有していると表明した。

 (新華網 3月19日)