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中国
【石油・天然ガス】

石油価格高騰の下で燃油税の速やかな制定を…NDRCエネルギー研究所所長 (08/01/04)
2008/1/7
中国【石油・天然ガス】

国際原油価格が今年の初取引で100ドルの大台に乗った。高油価は長期的に持続すると予想し、燃油税を速やかに検討すべしと主張する国家発展改革委員会能源(エネルギー)研究所の韓文科所長に話を聞いた。

 韓文科所長によると、高油価は中国の経済発展と市民生活に一定のマイナス影響を及ぼすものの、中国経済の持続的な急成長の基礎に影響を及ぼすには至らない。高油価から最も大きな影響を受けるのは石油使用の多い企業であり、これらの業界では収益が縮小し、赤字や倒産を招く可能性もある。

 歴史的に見て、高油価は西側諸国のエネルギー戦略方式の転換を促す主要動因の1つであった。中国の石油製品の価格形成の仕組みはまだ改革、改善すべき点があり、国際市場との連動をより一層進めなければならない。価格の伝導作用を加速させて、石油製品の需給に対する市場の調節作用をますます発揮させると同時に、省エネと環境保護にとって効果のある価格メカニズムを形成しなければならない。

 国際油価が100ドルに高騰する中、燃油税改革は焦点の1つになるが、燃油税の制定は複雑な問題をはらんでいる。石油の節約、公平な負担や課税手段による石油消費調節の見地からも速やかに燃油税を制定すべきであるが、しかし、国際油価が高止まりしている時に国内石油製品課税政策を調整することは大きなリスクを伴う。中国の燃油税は、税制改革のみならず基本国策にも関わる。また、市民生活水準が向上している状況にあって社会の公平をいかに実現するかという問題にも関わってくる。そのため、燃油税の制定に当たっては具体的に研究することが必要になる。然るに、当面の高油価は長期的に継続する公算が極めて大きいので、このまま手を拱いているわけにはいかない。高油価の状況下で燃油税の速やかな制定を検討する必要がある。

 世界の原油需要は旺盛であり、地政学的情勢は予測し難い。こうしたところから、短期的に油価が反落する可能性は極めて小さく、長期的に高値で推移する可能性が高い。

 (中国石化新聞網 1月4日)