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【原子力】

米国ウエスティングハウスの技術を導入する第三世代原子力発電所の着工時期が確定 (08/01/04)
2008/1/4
中国【原子力】

 米国ウエスティングハウスの技術を導入する第三世代原子力発電所の着工時期と主要建設スケジュールが確定した。これは、浙江三門原子力発電所2基と山東海陽原子力発電所2基のユニット。12月31日に着工命令が発せられ、設計、設備の買い入れ、現場の建設準備が全面的に展開されている。

 国家核電技術公司のAP1000自主化委託プロジェクトの担当者によると、三門原子力発電所1号機は2008年3月に着工され、2009年3月にコンクリートの注入を開始、2013年8月に営業運転を開始する。三門原子力発電所はAP1000原子力発電技術を用いた世界初の発電所となる。他の3基は2009年9月、2010年1月、同7月にコンクリートの注入を開始し、2014年2月、同6月、同12月に営業運転を開始する。

 AP1000の技術移転作業は順調に進んでおり、すでに米国側から117箱、重さにして2.2トンに上る技術移転文書を受領した。

 AP1000の中核設備の国産化も順調に進んでいる。昨年11月末、中国国家核電技術公司は中国第一重型機械集団他メーカー9社との間で、第三世代原子力発電自主化委託プロジェクト主要設備の発注契約を結んだ。

 昨年5月に発足した中国国家核電技術公司は、第三世代原子力発電所技術の導入、プロジェクト建設と自主化を進める主体として、米国の第三世代原子力発電技術を導入、消化、吸収した上で再革新を行い、中国原子力発電技術のブランドを形成することになる

 米国ウエスティングハウスが開発した第三世代加圧水型炉技術AP1000は、米国原子力規制委員会の認可を得た唯一の第三世代原子力発電技術である。中国の導入する第三世代原子力発電技術は、独自の「非能動」安全システム設計を採用し、システムの設備の数量を大幅に簡略化する一方、事故発生の確率を引き下げ、原子力発電所の運転の安全性と信頼性を高めている。

 ウエスティングハウスは中国側にAP1000主ポンプ、AP1000爆破バルブ、安全シェル、圧力容器、蒸気発生器、一体化上蓋及び運転管理等の中核技術を移転することを約束した。

 「原子力発電中長期計画」によると、中国は2020年に原子力発電ユニットの設備容量を4,000万kWとし、総電力設備容量に占める比率を4%に高めることになる。経済が発達し電力負荷の集中している沿海地区では、原子力発電は電力構造の重要な構成要素になる。

 業界筋によると、中国の原子力発電は目下急速な発展段階にあり、第三世代の原子力発電を展開することは、世界の次世代原子力発電発展の方向性に合致している。

 (国家電力信息網 1月4日)