ロシア天然ガス企業Gazpromのメドベージェフ副会長は、5月に中国と調印した総額4,000億ドルの契約に基づき、中国から250億ドルの前払い金を受け取ることになると述べた。但し、メドベージェフ副会長は、代金支払いの詳細や時期、天然ガスの引き渡し等については未だ確定していないとした。

　メドベージェフ副会長は中国石油天然ガス集団(CNPC)が支払いに同意した天然ガス価格については明らかにしなかったが、今回の取引はGazpromに収益をもたらすと述べた。アナリストの多くは、今回の取引によってロシアは欧州の天然ガス市場に対する依存を減らす意向であると見ている。但し、契約の細目が明らかにされていないので、ロシアには今回合意された取引の基準が経済的要因ではなく政治的な要素によって決まったのではないかとの見方もある。

　メドベージェフ副会長は価格や価格フォーミュラについて明らかにすることは当面様々な面で不都合があるとしつつ、Gazpromは今回の契約による収益に満足しており、赤字になるとの説は戯言に過ぎないと述べた。

　また、メドベージェフ副会長は、Gazpromは4年以内に中国への天然ガス供給を開始する計画していると述べた。

　（網易財経 6月18日）