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【石油・天然ガス】

シェールガス開発は困難に直面 シェールガスかどうかの証明は不可能 (14/06/25)
2014/7/3
中国【石油・天然ガス】

 中国国内のシェールガス開発の現状について、国家能源委員会専門家諮問委員会の主任であり、元国家能源局長である張国宝氏は6月25日、中国シェールガス開発は、シェールガスであるかどうかを証明できる人はいないという新たな問題に突き当たっていると指摘した。

 張国宝氏は次のように表明した。中国のシェールガス開発は始まったばかりであり、技術問題のみならず、地質条件、鉱業権の仕組みなど様々な問題に直面している。中国政府は2回にわたって公開入札を実施したが、現在の進展状況については朗報もあるが、例えば水資源の制約や人口密度などの面で懸念もある。「さらにもう一つの難題は、これまで予想もつかず、開発を始めてからやっと分かったことだが、そのガスが果たしてシェールガスかどうかということだ」。

 張国宝氏が今回こうした観点を打ち出した背景には、中国石油化工(SINOPEC)のフーリンシェールガス事業をめぐる争論がある。最近、あるメディアは業界関係者の声を引用して、フーリンシェールガス田は「シェールガスは半分だけに過ぎず、もう半分は天然ガスであるが、SINOPECが発表したデータはすべてシェールガス開発の名目」になっており、国からの補助金を獲得していると報道した。この点について、SINOPECは、フーリンシェールガス田は典型的なシェールガス鉱床であり、国土資源部が公布したシェールガス資源技術規範に完全に合致していると回答している。

 張国宝氏は次のように述べた。シェールガスと在来型天然ガスの埋蔵は通常混在しているので、現在開発されているシェールガスが果たして本当のシェールガスかどうかは今なお権威ある認証を欠いている。誰がシェールガスというものを評価するのか。ロイヤルダッチシェルは複数のシェールガス井を掘削してこの問題に突き当たった。これがシェールガスだと、あるいはそうではないと一体誰が証明するのか、あるいはシェールガスがどのくらいで、シェールガスでないのがどのくらいかを誰が証明するのか。

 張国宝氏は、米国のシェールガス革命に比べた場合、中国のシェールガス埋蔵量は相対的に豊かであるが、埋蔵が深く、地層は複雑であり、開発が難しいと指摘し、中国の現在のシェールガス生産量は微々たる物であり、将来の発展の見通しについても予測が付きがたいが、それでも成功できるよう期待すると述べた。

(網易財経 6月25日)