最近発表されたエネルギー所管部局の最新計画において、シェールガスの2020年生産量目標が第12次5ヵ年規画の半分に下方修正されている。この点について、業界の専門家は、大規模な国家クラスの開発計画が実際されない限り、中国のシェールガス開発動向はあまり楽観できないと指摘する。

　呉新雄国家能源局長が全国第13次5ヵ年規画工作会議において行った講演の全文が発表された。呉新雄局長はその中で、2020年にはシェールガスと炭層ガスの生産量をそれぞれ300億m3にすることを打ち出した。

　一方、2012年に国家能源局が公布した《シェールガス第12次5ヵ年規画（2011〜2015年）》はシェールガス生産量見通しについて、「2020年には生産量を600〜1,000億m3とするよう努める」としていた。第12次5ヵ年規画期が終盤に近付いている現在、国家能源局はシェールガス生産量の目標を50％下方修正したことになる。

　卓創資訊のアナリスト王暁坤氏は、シェールガス生産量目標の下方修正は中国のシェールガス開発動向があまり楽観できないことを示していると言う。中国のシェールガス開発は未だに大きなブレークスルーを遂げておらず、2013年のシェールガス生産量はわずか2億m3前後、商業生産に入っているのは中国石油化工(SINOPEC)のフーリンシェールガス田だけであり、それ以外でガスを産出しているのは少数のガス井に止まる。

　300億m3の生産量目標が実現できるかどうかも今のところ非常に多くの不確実性がある。王暁坤氏は、中国のシェールガス開発には未だ克服できない多くの難題があり、それには人的、物的な力に止まらず、技術や社会資源条件の制約も含まれる。「採掘には大量の水資源が必要であるが、鉱区周辺でこうした条件を満たすことができるかどうかは未知数」である。

　（網易財経 8月8日）