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【新エネルギー】

国家能源局が《全国洋上風力発電開発建設方案》を公布 (14/08/26)
2014/9/3
中国【新エネルギー】

 中国風力産業協会からの情報によると、国家能源局は8月22日午後、「全国洋上風力発電推進会」を開き、《全国洋上風力発電開発建設方案》を公布した。44件の洋上風力発電事業が対象になり、合計10GW超になる。国家能源局は国家発展改革委員会、国家海洋局や交通部等とともに、洋上風力発電の開発と建設を促進する措置を検討しており、産業のさらなる発展を推進する。業界関係者によると、これらの設備が全て完成すると、業界の予想を大幅に上回るものになる。会議に出席した水利水電設計総院の関係者によると、近年、洋上風力発電開発は停滞しており、国家レベルにおいて建設を急ぐことが期待されている。今回の会議はエネルギーや海洋を所管する政府部門を集めて、相互の理解を深め、今後の政策を打ち出すために調査と検討を行った。但し、今回の方案が対象にした10GWの設備容量は各省が上申した事業を合計したものであり、その全てが完成する可能性は極めて低い。

 今年6月、国家能源局は通達を出して、各地方に対し2016年末までに稼動する洋上風力発電事業を上申するよう求めていた。今回の開発建設方案は対象になった1,000万kWの事業をいずれも許認可計画に盛り込むことにした。うちすでに許認可を得ている事業は9件で合計175万kW、準備作業を展開中の事業は35件、853万kWになり、河北、江蘇、浙江、福建、広東、広西、河南、天津の8省に及んでいる。国家能源局は各関係部門に対し、対象事業を強力にサポートし、特に海域の利用、海事審査、送電線等の建設条件については、各政府部門と地方政府が指導と対策を適正に行わなければならないとした。技術プランや施工計画案については企業が自主的に決定し、開発企業が自らリスクを負う。条件が整い次第、地方政府の所管部局は建設を許可する。

 洋上風力発電のベンチマーク価格はすでに通達されているが、中国は洋上風力発電の面で運営経験が乏しく、企業もあまり自信がない。会議に参加した風力発電開発業者が明かしたところでは、各事業の風力状況や立地先の状況によって収益率は8〜12%になり、事業の採算が取れるかどうかは不確実性が高い。

 風力産業協会の統計によると、2013年末の中国の洋上風力発電設備はわずか39万kWで計画規模の10分の1にもならない。中信証券の新エネルギーアナリストによると、本来のマーケット予想のよると、洋上風力発電は今年1GW、来年3GWが完成し、2015年にせいぜい500万kWに達すれば良しとしなければならない。もし10GWの設備が全て2016年末までに完成すれば、マーケットの予想を大きく上回ることになる。

 (中国新能源網 8月26日)