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【省エネ・環境】

深セン炭素排出権市場に初めて海外投資家を導入 (14/09/09)
2014/9/15
中国【省エネ・環境】

 9月5日より、深セン炭素排出権取引に海外の投資家も参加できるようになる。中国が炭素排出権市場に海外の投資家を導入するのは初めてになる、アナリストによると、今回の海外投資家の導入は深セン炭素排出権市場の流動性を促進し、炭素排出権の価格シグナルをより良く発信し、排出規制対象企業が省エネと炭素削減への投資に前向きになるよう誘導する上で有効である。

 また、中投顧問のエネルギー産業研究員である周修傑氏によると、海外投資家の導入によって市場を活性化させることが可能になる。また、炭素排出権市場には関連法規の未整備、監督管理の不備、情報公開の未整備、信用欠如などの問題があるが、こうした問題の解決も期待される。

 今年8月8日、国家外国為替管理局は炭素排出権市場への海外投資家の参加を承認した。海外投資家は深セン炭素排出権取引クライアントアプリをダウンロードすれば、海外でも取引を行えるようになる。操作方式は国内の投資家と同じである。

 深セン炭素排出権市場は2013年6月に中国で初めて稼動し、第1期炭素排出権取引企業として合計635社が指定された。

 周修傑氏によると、今回の措置には大きな意義があり、海外の投資機関と中国国内の機関の間で敏捷な取引が進められ、取引のコスト、時間、効率がいずれも改善される。深セン炭素排出権市場は今後さらに発展する可能性が広がる。

 9月5日には、シンガポールの環境保護企業が深セン炭素排出権市場の取引プラットフォームにおいて10,000トンの炭素排出枠を購入し、これは中国の炭素排出権市場における初の海外投資家の投資になった。

 深セン炭素排出権取引所の陳海鷗総裁によると、BP、SHELL、VIRTUSESUISSEなど10社近くの外国投資機関が同取引所と商談を進めている。

 (毎日経済新聞 9月9日)