シェールガス開発が地下水に汚染をもたらす懸念について、国土資源部の関係幹部は、中国では多くの地区でシェールガス開発が進められているが、地元の住民の飲用水や地下水に影響をもたらした例は未だ見られないと表明した。

　シェールガス開発によりガス井の半径1キロの周囲で飲用水がメタン、エタンやプロパンに汚染されるとの研究報告もあるが、国土資源部地質探査司の車長波副司長は、シェールガス開発に起因する水資源への影響は未だ見られないと表明した。

　車長波副司長によると、施工において近場から取水しているのは一部のシェールガス水平井だけであり、何ら問題は生じていない。また、重慶市フーリンのような実証基地では100坑以上の施工が行われ、烏江から集中的に取水しているが、地元住民の飲用水への影響はなく、また地下水の水位にも影響は出ていない。

　車長波副司長は、将来的にシェールガス開発をめぐる水資源問題が根本的に解決される可能性があると述べ、例えば、アンハイドロリックフラクチャリングやフォームフラクチャリングなどの方法が科学者によって模索されているとした。

　国土資源部地質探査司の彭斉鳴司長は、中国のシェールガス開発はスタートしたばかりの段階であり、なお様々な面で模索を進める必要があると述べた。

　（中国広播網 10月8日）