1. HOME
  2. 中国 【石油・天然ガス】

中国
【石油・天然ガス】

中国とロシアがエネルギーで新たな合意 天然ガス年間供給量1000億m3を新たな目標に (14/10/16)
2014/10/20
中国【石油・天然ガス】

 長年膠着していた交渉を経て、中国とロシアのエネルギー分野の協力は目下次第に深まりつつある。

 外電によると、中国とロシアは西部のアルタイ地区からの天然ガス輸送で新たな合意を見た。

 ロイター電によると、中国とロシアは東ルートによる天然ガス供給、高速鉄道、原子力、観光等をめぐって複数の協力覚書に調印した。10月13日の第19回中露首相定期会談後に調印された合意文書は38件に上る。

 21世紀経済報道記者がキャッチした情報によると、中露はエネルギー分野に関して重要合意文書3件に調印した。政府間協定、商業契約及び技術協定である。

 外電によると、ロシア天然ガス企業Gazpromのミレル社長は、今回の中露交渉の焦点は西部からのガス供給ルートであり、年間300億m3の天然ガス供給での合意が検討されていると述べた。ミレル社長は、「将来的に第2、第3の天然ガスパイプラインが建設され、天然ガス供給量が年間1,000億m3になる可能性もある」と述べた。

 中露エネルギー交渉に詳しい石油企業の関係者は21世紀経済報道の取材に対し、今回交渉が進展した西ルートパイプラインの規模は東ルートに劣らないと指摘し、中露いずれも2015年中に西ルートパイプラインで合意するよう希望していると述べた。

 一方、ロシアの《コメルサント》紙によると、今年9月、プーチン大統領はRosneft所属のバンコール油田への中国石油企業の資本参加を歓迎し、中国企業に対していかなる制限も設けないと表明していた。バンコール油田はESPO(東シベリア−太平洋)パイプラインの主要供給源になり、原油の一部は中露原油パイプラインにも供給されている。

 さらに、Gazpromは中国海洋石油総公司(CNOOC)との間でも交渉を進めており、協力対象にはロシア並びに中国の海底油田の共同開発や中国における発電事業、第三国での共同事業なども含める意向である。

 その他にも、ロシアにおける探査開発や天津の中露合弁製油所についてさらなる協力を進めることになる。2016年3月までには天津製油所の建設投資に関して決定を下し、2019年末までに完成させる計画である。

 (国際燃気網 10月16日)