ロイヤル・ダッチ・シェルの幹部はこれまで四川省シェールガス事業の投資規模削減に言及していたが、同事業の中国側パートナーである中国石油天然ガス集団(CNPC)は、投資削減に関してシェルからの通知を受けたことはなく、正式交渉を行ったこともないと表明した。もっとも、CNPC西南油気田公司の幹部は、シェルが協力を続けるか撤退するかに関わらず、四川におけるCNPCのシェールガス開発計画には影響しないと断言した。

　CNPCは大規模なシェールガス開発を計画しており、今年と来年の2年間で130億元をシェールガス開発に充てる。四川盆地を中心に、生産量を今年の今年は2億m3から、来年には20億m3に急増させる計画である。

　シェルは数年前に中国のシェールガス開発に参入し、タイトガスやシェールガスなど中国の非在来型ガスの探査に毎年10億ドルを投じる計画である。

　2012年、シェルとCNPCは生産物分与契約に調印し、四川盆地の富順−永川鉱区においてシェールガスの探査、開発及び生産を共同で進めることになった。翌2013年3月には、CNPCとシェルの生産物分与契約は中国政府から承認された。契約調印から2年経ち、複雑な地質構造や人口密集等の問題を理由にシェルが富順−永川鉱区の投資規模を縮小する意向であるとの情報が伝わっていた。

　（新浪財経 10月20日）