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中国
【石油・天然ガス】

独自技術の段階に入った中国のシェールガス開発 シノペックは2015年に100億m3採掘 (14/10/20)
2014/10/22
中国【石油・天然ガス】

 中国のシェールガス開発はすでに独自技術の段階に進んでおり、水平井最適化高速掘削技術やフラクチャリングガス試験技術、ブリッジ・プラグ技術など一連の独自技術や規範を形成しているとのことである。これは、上海で開かれた「2014年ECFアジアシェールガスサミット」において中石化(SINOPEC)石油工程技術服務有限公司特殊作業事業部の薛承瑾副主任が明らかにした。技術の逐次成熟に伴い、中国のシェールガスの商業開発には大きな展望が広がっている。つまり、中国は独自の技術と装備を使用してシェールガスの商業開発を進める国として、米国とカナダに次ぐ3番目の国になった。

 中国はこれまで外国の技術を導入することでシェールガスの探査と採掘を実現していたが、そのため、シェールガス採掘コストは非常に高価なものになっている。しかし、薛承瑾副主任によると、中国のシェールガス開発は徐々に独自技術の段階に進みつつあり、今後、シェールガスの探査と開発コストは大幅に下がる。例えば、ブリッジ・プラグ技術の場合、その独自技術の価格は海外から導入する場合に比べてわずか3分の1である。

 国家発展改革委員会能源研究所エネルギー経済発展戦略研究センターの張有生主任によると、中長期的なエネルギー構造調整においては天然ガスが主役になり、2030年の中国の天然ガス需要は5,500億m3を超えるが、国内の在来型天然ガス開発ポテンシャルは有限であり、炭層ガス、シェールガス等の非在来型天然ガスに発展の契機がもたらされる。第12次5ヵ年規画によると、2015年の中国のシェールガス生産目標は65億m3であるが、SINOPECは2015年の自社のシェールガス生産を100億m3と予想し、中国石油天然ガス(CNPC)は26億m3と予想している。つまり、その他の企業の生産量も含めると、中国の2015年のシェールガス生産量は第12次5ヵ年規画の目標を100%以上上回ることになる。

 「2014年ECFアジアシェールガスサミット」はECF国際シェールガスフォーラム、上海社会科学院、国家能源液化天然ガス技術研究開発センター、中国寰球工程公司、CNPC管道局等の共催により開かれ、10数ヵ国から300名の来賓が上海に集まり、アジア太平洋地区におけるシェールガスの産業政策、発展現状、技術イノベーションや技術協力等について討議を進めた。同サミットにおいて、上海共同非在来型エネルギー研究センターが設けられた。

 (解放日報 10月20日)