中国石油天然ガス集団(CNPC)への取材によると、中露天然ガスパイプライン西ルートからの年間天然ガス供給規模は300億m3になり、ガス供給期間は30年間になる。

　CNPCとGazpromは《西ルートパイプライン経由のロシアから中国への天然ガス供給に関する枠組協議書》に調印した。今年5月には《中露東ルート天然ガス売買契約》が調印されていたが、今回の合意も中露天然ガス協力の新たな進展を示すものになる。

　今回の合意文書では中露天然ガスパイプライン西ルートによりロシアから中国へ天然ガスを供給する際の基本的な経済技術条項が規定されており、ガス供給規模を年間300億m3とすること、ガス供給量の逐次増量期間を4〜6年にすること、ガス供給期間を30年間とすることなど、協力の枠組と次の段階の作業計画等が確定されている。今回のガス供給事業は中国のエネルギー消費構造の最適化や経済成長方式の転換、中西部地区の経済成長などの面で重要な意義を有している。

　一方、CNPCはRosneftとの間でも《バンコール油田事業の協力に関する枠組協議書》に調印した。双方はバンコール油田をめぐって協力を展開する意向を確認し、ロシア側はCNPCが同油田の一部株式を買収するよう要請することになった。この協議書は取引の原則等の条件についても定めている。

　バンコール油田は現在Rosneftが開発を進めており、2013年の生産量は約2,200万トンに上る。CNPCによると、今回の枠組協議書はウィン・ウィンの協力原則を体現するものであり、双方の上流と下流の一体的戦略協力を強化する上で有効である。

　（新華社 11月14日）