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【電力】

国家電網公司がスマートグリッド建設に毎年3,000億元投入 (14/11/14)
2014/11/20
中国【電力】

 11月14日に開かれた2014年第2回中国未来エネルギーフォーラムにおいて、多数の専門家は、スマートグリッドによって風力発電やPVの有効な連系が可能になり、電力系統の計画、建設、サービスに対してもスマートグリッドは信頼度の高いベースになると指摘した。

 国家電網エネルギー研究院の張副院長の解説によると、発電サイドから見た場合、スマートグリッドは断続的エネルギーの大規模系統連系に伴う問題を解決することに優れており、一方、ユーザーサイドから見た場合、双方向のインタラクティブを可能とし、とりわけ電気自動車の新型エネルギーインフラへの接続や電気利用をめぐる問題を解決することが出来る。さらに、電力系統の運営過程における様々な干渉を解決して電力系統の安定的な運営を維持することが出来る。張副院長は「国家電網公司は現在スマートグリッドに年間3,000億元を投資している」と述べた。

 スマートグリッドを大型電力網に融合させるためには、電力体制の市場化が必須であると考えられる。長江三峡集団公司の畢亜雄副総経理は、同社のブラジルにおける水力発電事業開発の経験から、同国の市場化による水力発電事業の資源配置が参考になるとの見方を示す。政府が事業開発計画を策定して市場の需要に基づき入札の件数と規模を決定する。発電業者は公開入札を通して事業権を獲得し配電側と長期売電契約を結ぶという方法である。

 石定寰国務院参事は、スマートグリッドの建設に際して、再生可能エネルギーを推進し、分散型エネルギーにもっと依拠するようにしなければならないとの考えを示した。スマートグリッドはエネルギー革命の重要な技術手段であり、スマート化をベースに、今後エネルギー革命を推進し、情報化とエネルギーのクリーン化、グリーン化、低炭素化の緊密な融合を進めなければならない。

 中国政府と関係企業は近年、エネルギー管理と新エネルギーの開発利用に巨額の資金を投入している。例えば、国家電網公司は2011年に第12次5ヵ年規画期のスマートグリッド建設に約1.6兆元投入する計画を示した。国泰君安の分析によると、スマートグリッド等の代替エネルギー部門は新たな国際競争において機先を制すべき戦略ポイントとして位置づけられており、長期的に見通し良好である。スマートグリッドは電力系統の安全運営と信頼性の高い電力供給を可能にするとともに、エネルギー使用効率を高め、環境への影響を低減させる。加えて、新たな産業群を形成して、雇用を促進することも出来る。 

 (証券時報網 11月14日)