国家発展改革委員会によると、中国は最低商業原油在庫制度を設ける。多元的な石油在庫システムを確立して、石油の安定供給を確保するのが目的である。

　発展改革委員会が公布した《原油加工企業商業原油在庫運行管理の強化に関する指導意見》によると、原油を原料として各種石油製品を生産する原油加工企業はいずれも15日分以上の加工量に当たる原油を貯蔵しなければならない。なお、国際原油価格が1バレル130ドルを超えた場合は在庫を10日分まで引き下げることが出来る。

　稼動中の企業は1年以内にこの最低在庫基準を満たすことが求められる。新規企業も稼動後から1年以内にこの基準に達しなければならない。

　全国の原油加工企業の商業原油在庫管理対策は国家発展改革委員会が責務を負い、関連する管理制度の策定、完備を進める。統一的な商業在庫統計モニタリングシステムを設け、中央企業の商業原油在庫状況に対して日常的に監督管理を行う。一方、地方の各クラス政府の所管部局は所轄地区の原油加工企業の商業原油在庫状況に対して日常監督管理を行う。

　指導意見によると、商業原油在庫は企業の生産経営サイクルの需要を賄うと同時に国内の石油備蓄の総量を増やす意味もある。短期的な原油不足に対応し、国際市場の変動が国内供給に及ぼす衝撃を緩和する。自然災害や突発事件など緊急事態が発生した場合、国が商業原油在庫を統一的に運用することが出来る。

　（新華網 1月29日）